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ワンセグ

USB接続型のパソコン用ワンセグ受信装置,iiyamaが2月13日に発売




 パソコン用周辺機器メーカーのiiyama(本社:東京都千代田区,社長:広田重徳氏)は2007年2月13日,パソコンの画面で携帯端末向け地上デジタル放送「ワンセグ」を視聴可能にするUSB接続型の受信機「CARRY-ONE」を発売したと発表した。価格はオープンで,同社の直販サイトでは7980円で販売する。

 今回の製品をパソコンのUSBポートに差し込めば,専用の再生ソフト上でワンセグを視聴できる。文字放送やEPG(電子番組表)サービスに対応するほか,インターネット上で番組情報を提供するiEPG対応Webサイトと連携した予約録画が可能である。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20070213/261872/?ST=network

ワンセグ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
I-O DATA USB接続ワンセグチューナー SEG CLIP GV-1SG/USB
I-O DATA USB接続ワンセグチューナー SEG CLIP GV-1SG/USB



ワンセグは、日本において、携帯電話などの携帯機器を対象とする地上デジタルテレビジョン放送である。

2006年4月1日午前11時(日本時間)より、東京・名古屋・大阪など全国29都府県で開始し、2006年12月1日にハイビジョン放送と同時に全都道府県で放送を開始した。現在はほぼ全ての放送局で行われている。

正式名称は「携帯電話・移動体端末向けの1セグメント部分受信サービス」であるが、本項では「ワンセグ」と呼称して解説する。

BUFFALO USB2.0対応ワンセグテレビチューナー "ちょいテレ" DH-ONE/U2


概要
日本の地上デジタルテレビジョン放送(ISDB-T)では、1つのチャンネルが13のセグメントに分かれた構造となっており、そのうち、ハイビジョン放送(HDTV)では12セグメント、通常画質の放送では4セグメント割り当てられている。モバイル端末(主に携帯電話)向けは画面が小さいため低解像度で良く、小型機器の性能に都合が良いため、1セグメントが割り当てられており、この「1セグメント」を略して「ワンセグ」と呼ばれている。持ち運びできる新しいメディアとして期待されている。

UHF電波を利用するため、テレビの視聴とデータ放送は無料である(但し、データ放送から詳しいコンテンツを受信するために放送局とパケット通信する場合はパケット通信料が掛かる。この場合、画面にサーバー受信可否を問う画面が必ず表示される。)。従来のアナログ放送と異なり、移動時でも安定した受信が可能である事から、携帯電話などの携帯機器での受信や車載受像機が商品化されている。

受信可能な機器は放送開始当初は携帯電話3機種だけだったが、チューナーを安価で搭載できることから放送開始直後から一気に拡大し、各キャリアの携帯電話だけでなく、カーナビゲーション、ノートパソコン、電子辞書、携帯型ゲーム機、USB接続型チューナーなど多岐に渡っている。もちろん、ワンセグ搭載のポータブルテレビも発売されている。


ワンセグ 開局状況
サービス開始を前に、2006年2月に都営地下鉄で地下鉄構内での再送信による受信の実験を行った事がある。

2006年4月1日に、同月までに地上デジタルテレビジョン放送が始まっている地域の放送区域で本放送が開始された。但し、移動体端末での受信のため、路上・屋内など地上10m未満の高さで受信する場合、放送区域内でも受信時に電界強度が弱い場合は受信できない。12月1日には各都道府県のNHK・民放全局で地上デジタル放送が開始されたのに伴い、全局に拡大してスタートしている。ただし放送大学と独立UHF局である群馬テレビ・とちぎテレビ・奈良テレビ放送だけはワンセグ放送を行っていない。ハイビジョン放送と同じく、2010年には全国全地域で受信できるようになる予定。

但し、NHKデジタル総合テレビでは、2006年4月から2007年までの間、原則として基幹局(札幌・仙台・放送センター(東京)・名古屋・大阪・広島・松山)以外の放送局ではその放送局の基幹局の番組を流していた。(例:水戸・甲府・長野・新潟は放送センター、神戸・京都・大津・奈良・和歌山は大阪放送局の放送をサイマル放送)なお、2007年夏を目処に都道府県別の各放送局ごとのワンセグ放送を開始する予定となっていいて、2007年2月から順次切り替えが進められている。(2006年12月のNHK経営委員会開催前の理事会にて公表された)。ただ、北海道地方では道内各放送局別で放送するか、全道一律で札幌局からの放送になるかは不明である。マルチ編成は、ワンセグでは行われておらず、通常編成(デジタル総合1・デジタル教育1)のサイマル放送を行っている。静岡放送局のデジタル総合テレビではローカル枠でマルチ編成が行われる時間帯があるが、本来ワンセグではゆうどきネットワーク(首都圏放送センター制作・デジタル総合1)を放送する所で、2007年2月までは名古屋放送局のサイマル放送を行っていたため、ゆうどきネットワーク東海・北陸(名古屋放送局制作・デジタル総合2)を放送するねじれ現象が起きていた。(現在は静岡放送局のデジタル総合1に従い、首都圏制作の「ゆうどきネットワーク」を放送している。)

TOKYO MXでは大井競馬場からの競馬中継に限り、マルチ放送のサブチャンネルをワンセグで放送している。


ワンセグ ワンセグ用データ放送
ワンセグで楽しむ事ができるコンテンツは、家庭のテレビで通常に見られる地上テレビ(NHKや日本テレビ、フジテレビなど)と同じ番組が見られるだけでなく、各テレビ局が番組を楽しむためにワンセグ専用に特別制作したデータ放送コンテンツも無料で楽しむ事ができるので、NHKや民放各局もそれぞれの特色を活かした展開を図っている。

ワンセグ専用データ放送には「放送と通信の連携機能」がふんだんに用意されており、この事からデータ放送に対しては、携帯電話事業者各社からも、また次世代のモバイル関連ビジネス活性化の観点からも各所から大きく期待されており、今後テレビ各局によるさらなる活性化が予測される。

データ放送を含めたコンテンツ製作で、日本テレビはモバイルコンテンツフォーラムが主催するモバイルプロジェクトアワード2006や、2006年グッドデザイン賞も受賞している。リクルートやNTTドコモとの連携も展開している。


ワンセグ 番組表
番組タイトルと詳細情報が送られており、対応機器で見ることができる。但し、送られているのはそのテレビ局の分だけであり、他局の番組表はそのテレビ局を受信しないと見ることができない(蓄積して複数局分見られる機器と、視聴しているテレビ局しか見られない機器とがある。)。また、見ることができるのは現在の所放送中番組を含め最大10番組程度の様である(テレビ局により3番組分しか放送していないところもある)。


ワンセグ 海外の移動体通信の動向
海外でも移動体向けの地上デジタルテレビ放送が始まりつつあるが、その方式には大きく分けて日本方式(ワンセグ:ISDB-Tの部分受信)、欧州方式(DVB-H)、韓国方式(T-DMB)の3つがある。このうち、セグメントの部分受信という方式を採っているのは日本方式だけである。ワンセグは既存の地上デジタルテレビ放送と同じアンテナから送出されるので、放送局側の準備が整い次第、地上デジタルテレビ放送が受信できる地域ではワンセグも受信できる事になる(一部ハイビジョン放送の放送開始から遅れる地域もある)。

なお、ワンセグは欧州方式や韓国方式に比べて画質が落ちるが、エリアが圧倒的に広い。


ワンセグ 時刻出し
地上デジタル以上に強力なデジタル圧縮と伸張が行われるため、都合4秒程のタイムラグが発生するので、NHK総合・RAB(日テレNEWS24を除く)・TBC・テレ玉・SBC・GBS・サンテレビ・TOSでは時刻出しを行っていない(GBS・サンテレビは地上デジタルでも行っていない。また、TBCでは宮城県が対象地域であっても津波注意報・津波警報・大津波警報の発令地域の表示も行っていない。)。また、一部放送局ではワンセグ用に時刻をカスタマイズして送り出している。


ワンセグ コピー制御など
ワンセグに於ける限定受信システムについては、2007年現在、ほぼすべての端末に於いてB-CASカードなどは不要となっている。
携帯電話などにストリーミング録画する場合、メールに添付したり、外部の記録媒体に移動する事はできない(直接録画は可)。
2006年9月には、Logitecより日本初のPC用USBワンセグチューナーが発売された。この製品は当初再生専用として発売されたが、12月に録画機能を含めたアップデートを行った。
2006年10月には、バッファローよりワンセグ放送をパソコンで録画できるUSBチューナーが発売された(韓国製DMBチューナーのOEM)。録画されたファイルは著作権保護のため暗号化されて保存し、再生には録画に使用したパソコン及びチューナーが必要となる。
2006年11月には、エスケイネットよりワンセグ放送をパソコンで録画できるPCカード型チューナーが発売された(シャープ製チューナー採用)。録画されたファイルは著作権保護のため暗号化されて保存し、再生には録画に使用したパソコン及びチューナーが必要となる。
2007年2月頃(株)ログファームがMacOS X対応のUSBチューナー発表。

ワンセグ 問題点
小型画面を対象にしているといえども、映像・音声共にビットレートや解像度が低いゆえ画質は良いとは言えず、フレーム数も少ないため、スポーツなどの高速映像がコマ落ちするという欠点もあり、状況によりアナログ放送の方が高画質という評価もある。携帯機の大画面化が進む以上、画質の向上も求められている。
移動時には電波状況が刻々と変化するため、瞬時に弱電界に入ると音声が途切れ途切れになり、視聴者に不快感を与える事がある。
ワンセグ用のEPGは10番組先しか送信されない(但し、携帯電話やパソコン向けのチューナーはインターネット経由で補う事が多い。)。
ワンセグ対応携帯電話は、ユーザーがいつどのチャンネルをどのくらいの頻度で視聴したかなどの情報をアプリケーション内に保存する事ができるため、そのデータを携帯電話会社のセンターに送信する事により、視聴動向を知る事が技術的には可能である。そのため、ユーザーの意図しない形で情報が収集されるのではないか、と指摘する声もある。
地上アナログと地上デジタル(TV)のタイムラグが約2秒ずれがあるに比べて、ワンセグでは地上デジタルよりさらに1~2秒遅い。従って地上アナログとワンセグでは約4秒程のずれがある。

ワンセグ 技術/仕様
開発に至るまでは、MPEG-4のライセンス問題やH.264ではCPUやLSIの性能を高くしなければならないなどの問題も生じた。さらに移動体の中でハイビジョン放送(12セグメント)の受信実験をしたところ、専用アンテナを付ければ十分に受信できるという結果が出た。この事から必要性を疑われる事もあった。


ワンセグ 帯域
移動体での受信では、固定で受信する通常の放送やハイビジョンに比べて受信環境が厳しくなる。そのため、変調にはノイズに強いものが採用された。なお、日本の地上デジタル放送(ISDB-T)では13セグメントを最大3つの階層に分割し、階層ごとに使用セグメント数、変調方式、畳み込み符号の符号化率などを変える事ができる。

セグメント数:1(channel #0 center area)
変調方式:QPSK(Quadrature Phase Shift Keying)
畳み込み符号化率(Convolutional code rate):2/3
ガード比:1/8
ビットレート:最大416kbps(52KB/s)

ワンセグ 圧縮技術
映像圧縮技術には、MPEG-4の2倍、MPEG-2に対しては4倍以上という圧縮品質を実現したH.264が採用された。さらに音声にはAACが採用されている。なお、低ビットレートに於いて音質を改善する追加技術SBRの適用に関しては放送局による。

動画規格:H.264/MPEG-4 AVC Baseline Profile
解像度:320×240(最大)
動画ビットレート:128kbps(16KB/s)(例)
フレームレート(コマ数):15fps(1秒あたり15枚)
音声規格:MPEG-2 AAC(SBR技術の適用は放送局による)
音声仕様:モノラル、ステレオ、デュアルモノ
音声ビットレート:64kbps(8KB/s)(例)
メタデータ記述規格:BML(Broadcast Markup Language)
メタデータビットレート:約60kbps(約7.5KB/s)(例)

ワンセグ 脚注

ワンセグ 関連項目
テレビ
デジタルテレビ
デジタルラジオ
地上デジタルテレビジョン放送
1セグドット
通信と放送の融合
モバHO!
限定受信システム
ロケーションフリーテレビ


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