週刊ゴング(しゅうかん-)は、日本スポーツ出版社が発行する週刊のプロレス専門雑誌。一般的に「ゴング」「週ゴン」と呼ばれる。毎週水曜日に発行される。
週刊ゴング 概要
ベースボール・マガジン社でプロレス&ボクシングの編集長をしていた竹内宏介を日本スポーツがヘッドハンティングし、竹内を編集長・総責任者として1968年に月刊誌「月刊ゴング」として創刊。当初はプロレスだけでなくボクシングも扱った格闘技専門誌だった。1982年にボクシング部門を月刊ワールドボクシングとして分割、プロレス専門誌化される。1984年に週刊化され現在の誌名に変更。
最大の特徴は特定のレスラーへの傾倒ぶりで、特に1999年に「GK」こと金沢克彦が編集長(現在は退社しフリーライター)に就任して以降、長州力贔屓が顕著に現れる。基本的に長州が所属している団体がメインで扱われ、他の団体で大興行が行われたり大きな事件が起こった時も長州関連の事柄が表紙で扱われるほど。新日本プロレスに迎合した内容が多かった事から「新日広報誌」と揶揄される事もある(同様のケースが元週刊プロレス編集者の安田拡了にも見られるが、こちらは編集長では無い為に誌面構成全体が購買者のニーズからかけ離れたものになる事はない)。ライバルの週プロ編集長がターザン山本だった時代に週プロが各方面で取材拒否を受けていた影響から売上げで優勢に立っていたが、現在は親密な関係にある新日本の弱体化からやや劣勢である。劣勢のあまり前出のライバル誌元編集長ターザン山本氏に対談や連載を持たせるなど、今までの歴史を否定する支離滅裂な行動をすることも多く、そのためかゴングの歴史の中で最も中立的な立場にいた小佐野景浩が編集長だった頃の時代を懐かしむ読者も多い(小佐野もジャイアント馬場に可愛がられ、また天龍源一郎の番記者でもあり、三沢光晴とは親友の間柄であったが、文面に於いては特別全日本プロレスを贔屓することもなく、中立を貫き、それは同社を退社した現在も変わらない。現在のプロレスライターとしては最も信用の高い人物とも言える)。
上記の様に新日本に傾倒した記事を取り上げていたものの、他団体へのあからさまなバッシングは行わなかった為、取材拒否等を受ける事もなく今に至っているが、かつて週刊プロレス(実質的にはベースボール・マガジン社)が主催したプロレス興行『夢の懸け橋』に関しては「プロレスマスコミが興行を行うのはどうしたものか?」と批判し、取材も一切行わなかった。しかしながら2006年になって女子プロレス興行「レディゴン祭り」、インディー団体を集めたインディーサミットを開催、過去の姿勢はどこへ行ったのかと批判する読者もいる(ちなみにクラッシュギャルズブームの最中、月刊(当時)ゴングは女子プロレスは取り扱わないというポリシーを貫いていた。その後、紙面刷新とともに取り上げるようになった)。
出会い系サイトなどのエロ系広告やヤミ金融の広告が増えてきている点も、他のプロレス雑誌とは異なるゴングの特徴である(プロレス専門紙ファイトにも同じ特徴があったが、こちらは2006年に廃刊した)。
2007年2月、代表取締役社長の前田大作容疑者がコンピューター関連機器会社「アドテックス」(東京都港区)の民事再生法違反事件で逮捕された事に関連し出版の継続を断念、3月7日発売の1167号を持って廃刊となると一部マスコミが報じネット上で話題となったが、3月3日付け公式サイトにて「多少の部数なり、コストなり下げて発行は致しますが、廃刊という事実はございません。」と発表された。
週刊ゴング